【E】 第97回Oh!Enkaの会を開催しました。

1.日時   平成29年 2月18日(土)14;00~16:30
2.会場   本多公民館ホール
3.出席者  会員および同伴者68名、岸 義紘氏(サクソフォン)、森川由美子先生(ピアノ、歌唱指導)
4.スケジュール
・第1部  カレッジソング(塾歌、慶應讃歌、早稲田の栄光、丘の上)
・第2部  岸 義紘氏のサックス演奏
・     <ソプラノサックス>①ゴーイングホーム、②アニーローリー、
・               ③日本の心の歌メドレー(故郷、埴生の宿、みかんの花咲く丘、荒城の月)
・     <テナーサックス> ①このすばらしき世界、②ハーレムノクターン、③アメイジンググレイス
・               ④川の流れのように、⑤ダニーボーイ
・     <アルトサックス> ①海の歌メロディー(真珠採りのタンゴ、アロハオエ、浜辺の歌)
・               ②上を向いて歩こう、③闘牛士のマンボ、④ゴッドファーザー愛のテーマ
・第3部  皆で聴こう、皆で歌おう、季節の歌
・               ①お菓子と娘(森川由美子先生の独唱)、②冬の夜、③雪の降る街を、④早春賦
・エール交歓 ①紺碧の空 ②若き血

・今回は会員だけでなく、稲門会、愛唱歌を楽しむ会など多くの方に参加いただきました。
・第1部はカレッジソング斉唱です。ゲストの岸 義紘氏が早稲田OBということもあり、歓迎の意味を込めて稲門会の皆様が「早稲田の栄光」を披露しました。米寿を迎えた黒川清知様(国分寺稲門会)の好きな歌でもあります。
・第2部は岸 義紘氏のサックス演奏です。岸氏のサックス演奏活動は日本経済新聞「文化」欄(2011年5月20日)に「牧師が祈りのサックス」として紹介されました。その記事を読んだ塩井勝也世話役代表が長年企画を温めており、このたび演奏会が実現した次第です。サックスは14種類あるそうですが、岸氏はソプラノ、テナー、アルトの3本を持ち歩いています。曲に合わせて使い分けますが、高らかに歌い上げる澄んだ音色から低音を響かせた迫力のある音色まですっかり魅了されました。岸氏は背筋がしっかり伸びて、サックスを吹くときも息が長く続きます。水泳選手としても活躍しており、サックスと水泳の呼吸法には共通点があるそうです。演奏も舞台ではなく、観客席まで来ます。なじみの曲を一緒に歌うことで会場が一体となって盛り上がりました。これまでにCDを出してきていますが、80歳でベスト選曲集を出すことを目標に毎日4時間練習をしているとのことです。トークも見事です。ところどころにジョークを入れながら会場の笑いを誘いました。岸氏は神父仲間と一緒にジョーク集の本を出しているほどです。
いくつかのジョークを岸氏プロフィールの後に紹介します。ご一読ください。
・第3部では森川由美子先生が「お菓子と娘」(S4年西条八十作詞)を独唱しました。当時としてはずいぶんハイカラな歌で、米寿を迎えた天野肇様(S26経)のお好きな歌です。余談ですが、西条八十の名前の由来は苦(九)が無いようにということで“八十”としたそうです。本名です。後は皆で季節の歌を歌いました。「雪の降る街を」はショパン作曲「幻想曲ヘ短調作品49」の序奏のモチーフとよく似たメロディーです。森川先生が楽譜を探して弾いてくださいました。オマージュというのでしょうか、よく似ています。
・最後はエール交換です。早稲田OB岸氏への感謝も込めて早稲田応援歌「紺碧の空」を歌いました。そして平林正明会員の指揮による「若き血」斉唱です。全員が肩を組み、広いホールで声高らかにエールの交歓を行いました。

<岸 義紘氏プロフィール>
1941年生。早稲田大学卒業後、聖契神学校に入学。さらに米国フラー神学大学院に留学した。35歳で帰国後、
巡回牧師として各地の教会に赴任した。40歳を過ぎてからサックスを本格的に学び直し、教会では説教だけでなく、サックスを吹いてきた。1995年からボランティアで全国を回り、サックスの演奏会を開催している。教会、病院、刑務所、老人ホーム等、訪問回数は2,000回を超えたとのこと。現在は自動車に3本のサックス、スピーカー、アンプを積んで一人旅。元JTJ宣教神学校学長。若い時から水泳選手としても活躍しており、日本マスターズ水泳200メートル自由形リレー(合計年齢240歳)日本記録を保持している(1分55秒14)。

<ジョーク>
(1)海外からやってきた外国人に対する試験。次の言葉を使って短い文章を作りなさい。
・   ①「あたかも」⇒冷蔵庫に牛乳が「あたかも」しれない。
・   ②「うってかわって」⇒あの青年は麻薬を「うってかわって」しまった。
・   ③「どんより」⇒う「どんより」そばが好き。
(2)息子がフォルクスワーゲン車を母にプレゼント。ある朝エンジンがかからない。前に回ってカバーを開けたらエ
・  ンジンがない(フォルクスワーゲン車は後ろにエンジンがついている)。エンジンを盗まれたと思いお巡りさん
・  を呼んだ。お巡りさんが後ろのカバーを開けたらエンジンがついている。母は「息子が予備のエンジンをつけて
・  くれた」と感激した。
(3)娘が神父に告白。「鏡を見るたびに自分がきれいに見え、友達の顔を思い浮かべ優越感を感じる。私は罪深い人
・  間だ」。黙って聞いていた神父は最後にこう言った。「娘よ、安心しなさい。罪ではない。単なる間違いだ」。
(4)探検家がアフリカのジャングルでライオンとはちあわせ。神に助けを祈った。祈りが通じたのかライオンは目の
・  前で目をつむっている。探検家は「神様ありがとうございます。ライオンもクリスチャンのようです。助かりま
・  した」。そうしたらライオンは「わしは食事の前の祈りをささげているところじゃ」といった。
(5)中学3年の息子が漫画ばかり読んでいる。父は言った。「リンカーンはお前の歳には弁護士を目指して猛勉強を
・  していたぞ」。そうしたら息子は言った。「おやじよ、リンカーンはおやじの歳には大統領になっていたぞ」。
(6)旅行者が少年に時間を聞いた。少年は牛のおっぱいを持ち上げて13時31分と言った。次の日もその少年に時
・  間を聞くと、13時34分との返事。旅行者は「ボク、牛のおっぱいの重さでどうして時間が判るの」?そうし
・  たら少年は「おじさん、しゃがんでごらん。牛のおっぱいを持ち上げると市役所の時計が見えるよ」。
(7)おじいさんが村のはずれで傷ついたツルを発見。おばあさんが傷の手当てをした。ツルは傷が治ってからツルの
・  国へ帰って行った。1か月ほどしてから絶世の美女が訪ねてきた。「おじいさん。助けてもらったツル子です。
・  3日間おいてください。お礼に何でもします」。そして最後の日に「明日はツルの国に帰ります。陽が昇るまで
・  絶対に部屋をのぞかないでください。ツルの国に帰れなくなります」。翌日、陽が昇ってから部屋をのぞくとタ
・  ンスは空っぽ。おじいさんは「おばあさん、あれはツルに見えたがサギだった」。

◆次回   3月18日(土)10:00~12:00  Songs  本多公民館視聴覚室
◆次々回  4月16日(土)10:00~12:00         本多公民館視聴覚室
・             日本フィルハーモニー交響楽団理事長・平井俊邦氏(塾員、S40経)のミニ講演会
・             「オーケストラ経営~音楽の力の素晴らしさ」を開きます。
◆7月22日(土)は本多公民館ホールで第100回Oh!Enkaの会を予定しています。下村雅人氏(テノール歌
・ 手、二期会会員)のコンサート他第100回にふさわしい催しを企画中です。ご期待ください。

世話役代表:塩井勝也(S41法)
世話役:金田 一(S42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、矢野拓郎(S46商)、芳賀 崇(S47経)
・   平林正明(S47経)、山田 健(S47経)、池田敏夫(S47商)、井上 徹(S49政)

 

【E】第95回 0h! Enkaの会を開催しました。

1.日時:   平成28年12月18日(日)10:00~12:00
2.会場:   いずみホール・Bホール
3.出席者:  会員および同伴者48名、森川由美子先生(ピアノ)
・       佃 靖彦氏(講演)、高邑 勉氏(應援指導部OB)、應義会演奏隊(7名)
4.プログラム
・ 第1部  カレッジソング(①塾歌 ②オール慶應の歌 ③三色旗の下に ④慶應讃歌)
・ 第2部  講演  演題:『世紀を刻んだ歌「慶應義塾塾歌」はこうして生まれた』 講師:佃 靖彦氏
・ 第3部  應義會演奏隊メンバーによる演奏
・      (① 錨を上げて ②突撃のテーマ~ダッシュケイオウ ③我ぞ覇者 ④ロンドンデリーの歌)
・ 第4部  季節の愛唱歌(①狩人の合唱 ②旅愁 ③樅の木)
・ エール交歓 (若き血)

・第1部は趣向を変えて、高邑 勉氏の指揮と應義會演奏隊メンバーによる演奏でカレッジソングを歌いました。
高邑氏は“6月に披露いただいた素晴らしい指揮をもう一度”ということでお招きしました。今回は應援指導部の伝統である“くずしを入れた振り”、“左手を前にしてペンのかたちを作る左前ペンクロス”を披露いただきました。
力強い発声、素晴らしい指揮、力強い演奏で会場が一体となり、いつにも増して力強く歌うことができました。
・第2部は講演です。ワグネル・ソサィエティーOB高橋伸一会員の紹介で佃 靖彦氏をお招きしました。今日、我々が歌っている「塾歌」は、その旋律と歌詞の時代を感じさせない普遍性と荘重な響きは誰をも魅了します。佃 靖彦氏には、この素晴らしい「塾歌」がどのようにして生まれたのか、「塾歌」として制定されるまでに至った経緯と、四部合唱曲としての「塾歌」はその後、ワグネル・ソサィエティーの中ではどのような変遷があったのか、我々一般の塾員には知られざる史実をお話いただきました。塾歌は旧塾歌(金須嘉之進)⇒幻の塾歌(信時潔)⇒日本の誇り(信時潔)
⇒新塾歌、男声四部合唱は男声合唱正譜オリジナル版(信時潔)⇒編曲版(北村協一)⇒新編曲版(信時潔)⇒男声合唱正譜オリジナル版(信時潔)と変遷してきました。塾歌は信時潔が作曲した900曲の中で最も精魂込めた作品の一つだそうです。信時潔は国分寺に住み、このように素晴らし塾歌が国分寺で生まれたことは我々の誇りです。また、塾歌を歌い継いできたワグネル・ソサィエティの功績が大きいと思います。そしてこのような素晴らしい塾歌を歌える幸せを感じる次第です。
・第3部は應義會演奏隊7名による演奏です。皆さんは日ごろ慶應義塾のイベントで慶應義塾の応援歌、愛唱歌を演奏しています。軽妙な口調で応援歌のエピソードを交えながらの演奏です。とくに古関裕而が作曲した早稲田応援歌“紺碧の空”に対抗した応援歌を作ろうという機運の中で古関裕而に依頼して“我ぞ覇者”ができたというのは興味深い話です。会場の都合で太鼓を使えないのは残念でしたが、トランペット、サックス、トロンボーンが会場に鳴り響きました。
・第4部は森川先生の伴奏で季節の愛唱歌を歌いました。
・最後は平林正明会員の指揮による「若き血」斉唱です。高邑 勉氏に刺激されたのか、勝るとも劣らない力強い振りです。全員が肩を組み、応援歌を歌える幸せを味わいました。

<講演要旨> 『世紀を刻んだ歌「慶應義塾塾歌」はこうして生まれた』
・佃 靖彦氏はワグネル・ソサイエティーOB。格調高い、芸術性豊かな慶應義塾塾歌がどのようにして生まれたかに興味を持ち、調査してきた。(文中の氏名は敬称略)
◆明治36年暮れに制定された「旧塾歌」(作詞は角田勤一郎、作曲は金須嘉之進)。
・日本に西洋音楽が導入された創世記の雰囲気が伝わってくる歌。他大学の校歌は外国の旋律を転用する風潮が見られたが、塾歌は自前。
◆「新塾歌」制定までの経緯
・しかし旧塾歌は時代とともにそぐわなくなってきた。明治40年「都の西北」の登場と慶早戦の連敗、大正14年に再開した慶早戦での連敗を受け、次第に新塾歌を求める声が出てきた。
・大正15年、塾歌を懸賞募集したが採用に至らなかった。昭和2年にも与謝野寛作詞、信時潔作曲で塾歌を作成したが、採用に至らず、「幻の塾歌」となった。そして昭和9年に、「幻の塾歌」の旋律をそのままに慶應義塾大学職員富田正文が作詞し、「日本の誇り」として福沢先生生誕100年の式典で演奏した。そしてしばらくは塾歌に準ずる扱い。
◆新塾歌の誕生
・作詞家富田正文、作曲家信時潔は小泉塾長の信頼が厚く、塾歌委員会は新塾歌作成を富田正文、信時潔に依頼した。この時の塾歌委員会の注文は①明朗 ②荘重 ③老幼 ④式典歌 ⑤応援歌 ⑥行進曲。そして昭和15年11月に完成、「ピアノ伴奏と旋律」「男声合唱正譜」の2つが塾歌として正式に認定され、昭和16年1月10日福沢先生誕生記念会で発表した。最初から「男声合唱正譜」が編曲されることは珍しく、信時潔が塾歌作曲に精魂込めていた様子がうかがえる。また、信時潔にとってワグネル・ソサィエティーという合唱団があることも励みになっていたとのこと。
◆ワグネル・ソサィエティーは塾歌「男声四部合唱」をどう歌い継いできたか
・昭和15年~昭和35年までは信時潔「男声合唱正譜」(昭和15年オリジナル版)。
・他のカレッジソング同様編曲を行い、昭和36年~37年は北村協一編曲版。
・昭和38年に塾歌を作曲した信時潔に編曲を依頼した。佃 靖彦氏によれば当時、ワグネル・ソティエティーの中では「男声合唱正譜」(昭和15年オリジナル版)は信時潔が編曲し、塾歌として認定されているという認識が徹底されていなかったとのこと。それでも信時潔は新編曲版制定に快く応じてくれた。昭和56年8月まで新編曲版として歌われてきた。
・昭和56年ワグネル・ソサィエティ―を指導していた木下保が「男声合唱正譜」(昭和15年オリジナル版)を見て、これぞ福澤魂プラス信時魂として、演奏した。それから「男声合唱正譜」(昭和15年オリジナル版)は信時音楽の最高峰の一つとして蘇り、今日まで歌い継がれている。

<佃 靖彦氏プロフィール>
・ ① 昭和16年10月1日 北海道小樽市生まれ。
・ ② 昭和39年慶應義塾大学経済学部卒業
・ ③ クラブ活動:ワグネル・ソサィエティ男声合唱団、所属ゼミ:町田ゼミ(金融経済)
・ ④ 趣味:陶芸(元世田谷陶芸協会会長)、現在は男声合唱団「アゲイン」に所属。

次回 : 1月21日(土) 10:00~12:00  会場:本多公民館視聴覚室  Songs
次々回: 2月18日(土) 14:00~16:30  会場:本多公民館ホール   サックス演奏

世話役代表:塩井勝也(S41法)、
世話役:金田 一(S42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、矢野拓郎(S46商)、
芳賀 崇(S47経)、平林正明(S47経)、山田健(S47経)、池田敏夫(S47商)、井上 徹(S49政)

 

 

【E】95歳のヴァイオリン・コンサートと87歳の戦争前後の体験談

1.日時   平成28年11月 8日(火)13:30~16:30
2.会場   いずみホール・Bホール
3.出席者  65名(会員および同伴者47名、欅友会、国際協力関係他15名、ゲスト3名)
4.内容
13:30~14:35  ◎95歳のヴァイオリン・コンサート
・    ヴァイオリン:小島亮一さん、ピアノ伴奏:丸山令子さん(小島さんのお嬢様)
・    ①歌の翼にのせて(メンデルスゾーン)、②ジョスランの子守歌(ゴダール)、③タイスの瞑想局(マス
・    ネ)④昔の歌(ウィーン民謡)、⑤ロマンス(ツェラー)、⑥間奏曲(プロヴォスト)、⑦ロマンス(レ
・    ハール)⑧ヴェネチアのゴンドラの歌(シュトラウス二世)、⑨メリーウィドウ・ワルツ(レハール)
14:45~16:30  ◎87歳の戦争前後の体験談
・    「忘れえぬ15年―クーデター、戦争、そして占領」   天野 肇会員

・国分寺三田会天野 肇会員からお話があり、「小島亮一さんのヴァイオリン・コンサートと天野 肇会員の講演」を
Oh!Enkaの会主催で開催しました。
・小島亮一さんは天野さんの職場の先輩です。大正9年生まれ、戦中、東京商科大学のオーケストラに所属。終戦後、東京音楽学校(現・東京芸術大学)ヴァイオリン専科で学び、95歳の現在も老人ホーム等でfiddlerとして演奏活動を行っています。ご自身を「ヴァイオリンのチンドン屋」と紹介しで会場の爆笑を誘いました。ヴァイオリニストというよりもヴァイオリン弾き、辻楽師というような心持のようです。一曲奏でる度に、きちっと姿勢を正して曲の紹介をします。すべて暗譜で、ピアノを伴奏するお嬢様との息も合っています。お嬢様は昭和音楽大学と恵泉女学院大学兼任講師で、音楽一家です。ご自身が歌う場面もありましたが、驚くほど声に張りがあり、生命力の強さを感じさせられました。「歌は元気の源」ということを感じるコンサートでした。
・天野さんは昭和4年生まれ、定年退職後は国分寺市国際協会、欅友会でボランティアをされてきました。昭和11年に尋常小学校入学、昭和26年に慶應義塾大学卒業、そして就職しました。この15年間はクーデター、戦争、そして占領という激動の時代です。“激動の昭和”の生き証人として日本の出来事、世界の出来事と照らし合わせながらご自身の忘れ得ぬ思い出を語ってくださいました。論理的で理路整然としていてわかりやすい講演です。そして最後は天野さんご自身の戦争観です(例え負けても戦うべき戦争はあるか?、日本は核をもつ仮想敵国に勝てるか?、日本の安全保障は万全か?)。最近は戦争を知らない世代の人たちの間で安保法制等“国のかたち”が議論されておりますが、天野さんは戦争の悲惨さを体験しており、お話に説得力があります。戦争について改めて考えるきっかけとなりました。
・天野さんは国分寺三田会設立当初からの会員で今年の定期総会で米寿の表彰を受けられました。いつまでもお元気でご活躍することを祈念しています。

世話役代表:塩井勝也(S41法)
世話役 :金田一(S42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、矢野拓郎(S46商)、芳賀崇(S47経)、
・    平林正明(S47経)、山田 健(S47経)、池田敏夫(S47商)、井上 徹(S49政)

 

【E】 第93回Oh!Enkaの会を開催しました。

1.日時   平成28年10月22日(土)14;00~17:00
2.会場   国分寺市立第四小学校 ホールひだまり
3.出席者  69名(会員および同伴者65名、ゲスト4名)
4.スケジュール
・第1部  カレッジソング(塾歌、Victory March、慶應讃歌)
・第2部  講演 「オペラの華と愉しみー慶應での出会いから」 慶應義塾大学名誉教授 美山良夫先生
・      ◎米寿のお祝い:天野 肇様、黒川清知様  思い出の歌を皆で一緒に歌う。
・              天野様思い出の歌…東京音頭、浜辺の歌
・              黒川様思い出の歌…ふれあい、夜明けの歌、早稲田の栄光
・第3部  ジョイント・コンサート
・       小島常弘氏(テノール)、米田嗣幸氏(バリトン)、西澤ことはさん(ピアノ伴奏)
・     第一部 歌曲
・       ①九十九里浜 ②秋の月 ③セレナーデ ④Stand Alone ⑤慕情
・     第二部 オペラリア
・       ①歌劇「フィガロの結婚」より<もう飛ぶまいぞこの蝶々> ②歌劇「アル
・       ルの女」より<フェデリーコの嘆き> ③歌劇「トスカ」より<星は光り
・       ぬ> ④歌劇「カルメン」より<闘牛士の歌>
・エール交歓  若き血

・いつも通りカレッジソング斉唱で例会が始まりました。今回は森川先生のご都合が悪く、西澤ことはさんにピアノ伴奏をお願いしました。
・今回の講演は美山先生と親しくしている古賀良三会員の紹介で実現しました。美山先生は塾高で3人の先生(佐藤先生、岡田忠彦先生、竹原正三先生)、大学(文学部)では中野博嗣先生に影響を受けてオペラを研究するようなったそうです。講演の要旨は「オペラは奥が深いものです。壮麗なシーンは耳目を集め、歌手の輝かしく張りのある声に感嘆するでしょうが、いちばん小さなピアニッシモの声、そのかすかに顫動する声が、大劇場の隅々まで通り、ひとつの声で劇場内のすべての人が静謐のなかで結ばれたようになる、その緊張と、ぞくぞくするような美しさは例えようもありません。オペラは高尚で難解に思えるといった先入観を持つ人もいますが、フランスでは庶民が日常生活の中で楽しんでいます。①オペラ上演そのものを楽しむだけでなく、上演前の楽しみ、上演後の余韻を楽しむことができます。
②オペラ劇場のもつ非日常の空間体験、その中に身を沈め、流れる時間に身を委ねる快楽は、ほかでは味わえないでしょう。③オペラ劇場へ行くときの服装、劇場での社交も楽しみの一つです。」講演のおかげでオペラを身近に感じることができるようになりました。
・天野肇様(S26経)、黒川清知様(国分寺稲門会)が米寿のお祝いです。お2人とも矍鑠としており、とても米寿とは思えません。ご挨拶も見事です。お2人の好きな歌を皆で歌って差し上げました。天野様の好きな「東京音頭」はヤクルトスワローズの応援歌となっており、今年はプロ野球応援歌DAMカラオケリクエストランキング1位になりました。黒川様が好きな「早稲田の栄光」は一緒に歌うことで早慶の友情を感じました。お2人がいつまでもお元気に歌う姿は我々の目標でもあります。天野様、黒川様いつまでもお元気にお過ごしください。
・小島常弘氏(S41商)、米田嗣幸氏(S41経)のお二人は慶應義塾ワグネル・ソサィエティーOBです。昨年の
Oh!Enkaの会10周年でもジョイント・コンサートを開きましたが、評判がよく、再度ジョイント・コンサート
をお願いした次第です。歌曲とオペラの講和にちなんでオペラを歌っていただき、すっかり魅了されました。お2人とも、とても古希を過ぎているとは思えないほどの若々しく、張りのある声です。マイクを持たないですべて暗譜です。歌は“健康”と“若さ”を保つ秘訣であることを実感しました。
・最後は平林正明会員の指揮による「若き血」斉唱です。69名全員が肩を組み、広いホールで声高らかにエールの交歓を行いました。盛りだくさんの楽しい企画で14時に始まった例会もいつの間にか17時になっていました。

<美山良夫先生プロフィール>
慶應義塾普通部、高校を経て文学部、同大学院に学ぶ。パリ大学留学後は、武蔵野音大、東海大などで教えた後、
慶應義塾大学文学部の教員に。学内にアート・マネジメント講座、アート・センターを開設。退職後は読売日本交響楽団理事、NPO法人芸術家のくすり箱理事長などを歴任。

◆次回  11月19日(土)10:00~12:00  Songs  本多公民館
◆次々回 12月18日(土)10:00~12:00  いずみホール・Bホール
・     慶應義塾ワグネル・ソサィエティーOBの佃 靖彦氏をお招きして『世紀を刻
・     んだ歌「慶應義塾塾歌」はこうして生まれた!』と題する塾歌に関する話を聴
・     かせていただきます。また、慶義會(塾員の吹奏楽団)の有志がカレッジソン
・     グ、マーチを演奏してくれます。

世話役代表:塩井勝也(S41法)
世話役:金田 一(S42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、矢野拓郎(S46商)、芳賀 崇(S47経)、平林正明(S47経)、山田 健(S47経)、池田敏夫(S47商)、井上 徹(S49政)

 

【E】第91回 0h! Enkaの会を開催しました。

1.日時:   平成28年 8月21日(日)11:00~15:15
2.会場:   中華レストラン 国分寺「龍栄」
3.出席者:  75名(会員および同伴者69名、アンサンブル・ブルーベリーズ゙6名)
4.プログラム:(氏名は敬称略)
第1部 カレッジソング(塾歌 オール慶應の歌、三色旗の下に、慶應讃歌)
第2部 バンド演奏  アンサンブル・ブルーベリーズ
・   (辻 宏一:ウクレレ/ギター、安齋眞彦:バンドネオン/パーカッション、小椋健士:ギター
・    佐藤 勇:フルート/パーカッション、川口久代:スチールギター/ウクレレ、毛利典子:ボーカル)
・ハワイアン (小さな竹の橋の下、Blue Hawaii、鈴懸の径、愛のモーニングデュー、
・       南国の夜、倖せはここに、ダヒル・サヨ、ハワイの結婚式の歌)
・外国ポピュラー曲(Nathalie、砂に書いたラブレター、素敵な貴女、オーシャンセリゼ、Felicia、
・        All of Me、When You’re Smiling Quiereme Mucho)
第3部 季節の愛唱歌(浜辺の歌、夏の思い出、上を向いて歩こう)
第4部 「生オケ」:有志18名よる独唱(演奏:アンサンブル・ブルーベリーズ)
・     (池田敏夫、芳賀 崇、平林正明、矢野拓郎、増井 信、久保田宏、古賀良三、常谷敦彦、高橋伸一、
・      星野信夫、伊藤 克、井上博文、大上祥彦、清水 元、武田寿和、菅谷國雄、吉松峯夫、塩井勝也)
エール交歓 (若き血)

・今回のメインゲストはハワイアンバンド“アンサンブル・ブルーベリーズ”です。Oh!Enkaの会:辻会員がリーダーとなり、楽譜さえあればどんな曲でも演奏できるので、老人ホーム、病院などで音楽療法を兼ねたボランティア活動もされています。今回のためにOh!Enkaの会:安齋会員、小椋会員もメンバーに加わり、ハワイアンはじめ、外国のポピュラー曲、ラテン、タンゴ等を演奏しました。いつもとは違うメンバー編成でしたが、熱心な演奏計画が実り、良く息があっていました。ハワイアンバンドは昭和30年~40年代の全盛期は東京地区だけで、約6,000ほどあったそうです。いまではすっかり減ってしまいましたが、最近フラダンスが盛んになり、また脚光を浴びてきたとのことです。ハワイアンには欠かせないスチールギターのムーディーな音色、ドイツで生まれ、アルゼンチンで「タンゴ」とともに普及してきたバンドネオンの哀愁をおびた音色も楽しむことができました。バンドネオンは扱いが難しく「悪魔の楽器」と呼ばれているそうです。今では生産が途絶え、故障しても自分たちで修理するしかないとのことです。辻さん、安齋さんのトークも見事でした。昼食をはさんで多少のアルコールも入り、夏のひと時を楽しませていただきました。
・もう一つのメインイベントは「生オケ」、世話役代表塩井さん肝いりの企画です。塩井さんからの熱心なお誘いもあり、18名が参加しました。「生オケ」は音合わせが難しく、リハーサルでは苦労しましたが、本番は良かったと思います。バンドの皆さんは歌い手に合わせてくれます。NHKのど自慢と違い採点するわけではありません。最初は緊張していましたが、歌い手それぞれが曲に対する想いを語り、会場からも掛け声がかかり、だんだんと盛り上がってきました。トリは塩井さんです。世話役がバックコーラスを担当し、「新妻に捧げる歌」を情感を込めて歌い上げました。まさに「歌い手」「バンド」「会場」が一体となって楽しむことができました。
・最後は平林会員の指揮による「若き血」斉唱です。全員が肩を組み。音響効果が良い会場に力強く響きました。
・今回は大勢の方から「良い企画だね」とか「良かった、良かった」との声をいただきました。①塩井さんの楽しい企画、②アンサンブル・ブルーベリーズの熱心な演奏、③「生オケ」参加者の楽しい歌声、④会場からの声援のおかげで大盛況でした。次回もご期待ください。

次回 :9 月17日(土) 10:00~12:00  会場:本多公民館視聴覚室  Songs
次々回:10月22日(土) 11:00~15:00  会場:「龍栄」
第1部:慶應義塾大学名誉教授 美山良夫先生による「オペラと華の愉しみー慶應での出会いから」
第2部:慶應義塾大学ワグネル・ソサイエティOB小島常弘氏(テノール)と米田嗣幸氏(バリトン)の
・   ジョイントコンサート
世話役代表:塩井勝也(S41法)、
世話役:金田 一(S42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、矢野拓郎(S46商)、
芳賀 崇(S47経)、平林正明(S47経)、山田健(S47経)、池田敏夫(S47商)、井上 徹(S49政)

【E】第89回 0h! Enkaの会を開催しました.

1.日時:    平成28年 6月19日(日)10:00~12:00
2.会場:    国分寺本多公民館 視聴覚室
3.出席者:   会員および同伴者55名
・        松岡和子氏(講演)、森川由美子先生(ピアノ伴奏と歌唱指導)
・        髙邑勉氏(応援指導部OB)
4.プログラム:
・ 第1部 カレッジソング(塾歌 踊る太陽 我ぞ覇者 オール慶應の歌)
・ 第2部 松岡和子氏講演 「シェイクスピアの生命力」
・ 3部 皆で歌おう、季節の歌(銀色の道 牧場の朝 茶摘み)
・        エール交歓・若き血

いつも通り森川先生のご指導でカレッジソングを数曲歌って例会は始まりました。今日は応援指導部OBの髙邑さんのご発声でいつにも増して元気で力強い歌声でした。
今回のメインゲストは翻訳家・演劇評論家の松岡和子先生です。「シェイクスピアの生命力」
と題して1時間強の講演をしていただきました。
先生は、シェイクスピアのご専門であり、翻訳だけではなく演劇舞台の企画・指導等にも深く係っておられます。また著書も多数出版されております。
今年はシェイクスピア没後400年に当たるそうですが、今日はシェイクスピアがなぜこんなにも長く、時代を超え国境を超えて読み継がれ演じ継がれているのかというその訳を分かり易くお話しいただきました。
日本人なら誰でも知っているシェイクスピアですが、意外とまともに読み込んだ方は少ないのではないでしょうか。実は、松岡先生ご自身も最初はシェイクスピアからむしろ逃げ回っておられたとのこと、最初に翻訳されたのはトム・ストッパードの現代劇の作品で、シェイクスピアを訳し始めたのは1993年からだそうです。
特に演出家の故蜷川幸雄氏に出会ってからは、人生の方向を指し示されたようにシェイクスピアをライフワークとするようになったそうです。
現在全37本のうち32本まで翻訳が終わったそうで、あと5本に注力するということです。

シェイクスピアはGrammar Schoolしか出ていませんが、天才的な言葉の能力のある作家です。シェイクスピアの作品はローマが舞台であれデンマークが舞台であれ、勿論英語で書かれていますが、いつかは日本語をはじめ各国の言語に翻訳されるということが予め念頭に入っていたのではないか、と思われるような言葉遣いになっています。ジュリアス・シーザーの中にそういうセリフがちゃんと入っています。シェイクスピア自身がまるで予言しているかの如くです。
また、同時代の作家ベン・ジョンソンが「(シェイクスピアの作品は)一時代のものではなく、すべての時代のものだ」とも予言したとおりになっています。
長いこと翻訳をやってきましたが、シェイクスピアの作品は「すべての喜劇は結婚で終わる。すべての悲劇は結婚から始まる」に尽きると思っています。
蜷川さんはシェイクスピアの世界をいかに日本のお客様にスッと受け入れられるかということを第一に考えていました。戯曲の翻訳という仕事を長くやってきましたが、実は翻訳から舞台で演じるに足る決定稿になるまでは紆余曲折があり、演出家や俳優から啓示を受けることも多々あります。
訳してみると、知っているけど口に出したことがない、普段はこんな風には言わない、言わないけど言ってみたらスカッとするというようなセリフが随所にあります。
「黙読は知識になる。音読は体験になる」ということなんだろうと思います。
同じ目線の人やそうでない人への言葉の使い分け、また、一人の相手に言っているようで実は全員に言っているとか、全員に言っているのだが実は特定の一人に言っている、というようなリーダーたるにふさわしいような言葉づかいも見事に使い分けられています。この辺にシェイクスピアが長い時間色あせずに生き抜いてきた理由があるのではないでしょうか。

こうしたお話を伺ってから、改めて「ジュリアス・シーザー」から阿部寛(ブルータス)と吉田鋼太郎(キャシアス)の練習風景と同じ場面の本番のDVDを見せていただきました。
練習の時から真に迫った演技ですが、本番ではさらに凄味が増して古代ローマの物語が全く日本の演劇になっている、ということを実感させてくれました。本番の舞台でもジャズセッションのように毎日新しいことが起きるんだそうです。まさに、言葉は生きている、シェイクスピアが生きている、とはこういうことなんだと思いました。
シェイクスピアの作品を改めて読んでみたい、演劇も見てみたい、と思いました。

【プロフィール】
松岡和子(まつおかかずこ)、翻訳家、演劇評論家。東京女子大学英米文学科卒業、東京大学大学院修士課程修了。東京医科歯科大学名誉教授。「彩の国さいたま芸術劇場」企画委員。
1993年以来シェイクスピア全戯曲37本の翻訳に取り組んでおり、32本まで終了。
「すべての季節のシェイクスピア」「深読みシェイクスピア」など著書多数。
なお、本会での松岡先生の講演は一昨年に続いて2回目でした。世話役塩井さんの高校同期生ということで著名な先生をお招きすることができました。

講演後皆で愛唱歌を歌ってから、再び髙邑さんに登場願って全員肩を組んで「若き血」を斉唱しました。締めくくりの平林会員によるエールも高邑さんに勝るとも劣らない熱演でした。

 

【E】 第87回Oh!Enkaの会を開催しました。

・ 1.日時    平成28年 4月 2日(土)14;00~16:30
・ 2.会場    国分寺本多公民館 ホール
・ 3.出席者   67名(国分寺三田会44、近隣三田会1、国分寺稲門会7、同伴者15)
・         他に熊谷 晃氏(ミニリサイタル)、森川由美子先生(ピアノ伴奏と歌唱指導)
・ 4.スケジュール
・   ◆第1部  カレッジソング(塾歌、慶應讃歌、オール慶應の歌、丘の上)。
・   ◆第2部  ミニリサイタル バリトン歌手 熊谷 晃氏
・         宵待草、城ケ島の雨、浜辺の歌、 イタリア歌曲(勿忘草、光さす窓辺、禁じられた音楽)、
・         ドイツ歌曲(アナクレオンの墓、アヴェ・マリア、二人の兵士)、
・         スコットランド民謡(Auld Lang syne)
・   ◆第3部  みんなで歌おう、季節の歌
・         五番街のマリーへ、ロッホ・ローモンド、春の日の花と輝く、栄冠は君に輝く
・   ◆エール交換 若き血

・本多公民館ホールを借り、広々としたスペースで盛大に開催することができました。
・メインイベントはバリトン歌手・熊谷 晃氏をお招きしてのミニリサイタルです。1昨年3月にOh!Enkaの会
に 出演していただき、今回は2度目です。サラリーマンを定年退職後、桐朋学園大学で若い学生と一緒に4年間本格
的に声楽並びに副科として指揮を学んで見事ディプロマ(卒業証書)を取得したというユニークな音楽家です。サラリ
ーマン時代の職場の同僚、榎下信徹会員(S42政)の紹介でOh!Enkaの会にお招きするようになりました。
今回は日本の抒情歌、西欧の歌など10曲を歌っていただきました。曲が誕生したいきさつ紹介等トークも見事です。
「Auld Lang syne」は日本では「蛍の光」として別れの時などに歌われますが、原曲は「旧友と再
会し、思い出話をしつつ酒を酌み交わす」といった喜びの歌だそうです。塩井世話役代表のリクエストで歌っていただ
きました。
・アンコールが鳴りやみません。結局「桜貝の歌」「砂山」「音楽に寄せて(シューベルト)」の3曲アンコールで
す。「音楽に寄せて」は「人生の辛い時に心に光をともしてくれた音楽に感謝する」という内容でいつもアンコールの
最後に歌うそうです。テノールのようにきれいで、バスのような力強さのある中音のバリトンボイスにすっかり魅了さ
れました。また、思いがけなく熊谷氏のボイストレーニングを受けることも出来ました。
・第3部「みんなで歌おう」では4曲歌いました。「五番街のマリーへ」はスコットランド民謡「ロッホ・ローモン
ド」に良く似ています。童謡「シャボン玉」も讃美歌「主われを愛す」に似ています。曲だけでなく、歌詞も「消え行
く幼き命への祈り」と言う点で共通しています。矢野会員が飛び入りで「主われを愛す」を日本語、英語、関西弁バー
ジョンで歌いました。なかなか見事です。他にも塩井世話役代表から「似ている歌」の紹介がありました。音楽には似
ている歌が数多くあります。一般に「尊敬するクリエーターや作品に影響を受けて似たような作品を作ることは“オマ
ージュ(尊敬、敬意)”、単なる模倣は“盗作”」と言うことのようです。
・最後は平林会員の指揮による「若き血」斉唱です。全員が肩を組んで応援歌を歌える幸せを味わいました。
素敵なバリトンを聞かせていただいた熊谷様、ピアノを伴奏いただいた森川先生。今回出席いただいた皆様、本当に
ありがとうございました。次回もご期待ください。

◆次回  5月21日(土)10:00~12:00  Songs いずみホール・Bホール
◆次々回 6月19日(日)10:00~12:00  本多公民館(予定)
・           ミニ講演会:シェークスピア作品の翻訳家松岡和子さんによる「シェークスピアの生命力」

世話役代表:塩井勝也(S41法) 世話役:金田 一(42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、
矢野拓郎(S46商)、芳賀崇(S47経)、平林正明(S47経)、山田健(S47経)、池田敏夫(S47商)

 

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【E】第85回Oh!Enkaの会を開催しました

1.日時  平成28年2月21日(日) 10:00~12:00
2.場所  本多公民館ホール
3.スケジュール
第1部  カレッジソング(塾歌、都の西北、三色旗の下に、慶應讃歌)
第2部  講談 忠臣蔵講釈師 若林鶴雲師匠(47商卒)
第3部  季節の歌(冬景色、とうだいもり、雪山讃歌、早春賦)
エール交歓・若き血

いつも通り森川先生のご指導でカレッジソングを数曲歌って例会は始まりました。
いつも稲門会の皆様も熱心な会員として参加いただいておりますので、都の西北もちりばめました。
さて、今回のメインゲストは昭和47年商学部卒の若林鶴雲師匠です。学生時代は弓道に打ち込んでいたようですが、卒業後サラリーマンの傍ら田辺一鶴師の講談大学に入学したことをきっかけに、本格的に打ち込んだそうです。定年退職後はボランティアとして福祉施設や敬老会などで講談を披露されています。お得意は「忠臣蔵」だそうですが、その他母校にまつわる様々な出来事を題材に講談に仕立てておられます。なお、本公演は増井信さん(47商)のご紹介で実現しました。

本日の演題は初めに「慶應義塾名応援歌誕生物語」と題する一席、休憩をはさんで忠臣蔵から「南部坂雪の別れ」の2題です。
新装なったホールの舞台、所作台の上に緋毛氈、釈台、金屏風をしつらえ、師匠は勿論和服姿で入場です。張り扇の音も勢いづいて最初の講談が始まりました。明治末期から大正頃の早慶戦では必ずしも慶應有利ではなく、早稲田の「都の西北」に圧倒されていました。早稲田に対抗できる応援歌を作ろうと慶應の学生が立ち上がり、やがて昭和2年堀内敬三氏によって応援歌中の応援歌「若き血」が誕生しました。その年から慶應が急に勝ちだしたということですから、応援歌の効果は絶大なのでしょう。この間の学生たちの奔走、増永丈夫(後の藤山一郎)の奮闘ぶりなど、目の前で見ているような語り口でした。その後「踊る太陽」や今ではめったに歌われない「慶應音頭」の出来るまで等、体中から愛校精神溢れる熱演でした。

次はお得意の忠臣蔵から「南部坂雪の別れ」です。大石内蔵助が吉良邸討ち入り直前に主浅野内匠頭ご令室瑤泉院に最後の別れの挨拶に向かいました。瑤泉院が「いつ討ち入るのか」と問いますが、内蔵助は次女が侍る中では口外出来ないことを知って嘘をつきます。仇討など考えていないという内蔵助の言葉に、落胆し激高した瑤泉院を後に雪の中を悄然と去る内蔵助でした。(後、瑤泉院は当日の短慮を悔いたという)
凛とした緊張感の中での内蔵助と瑤泉院の紙一重のやりとりが目前の活動写真のように迫ってくる迫力に身震いしたものです。特に四十七士すべての名を瑤泉院に伝えるくだりは、立て板に水のはるか上を言っていました。拍手するのも忘れ、皆さんポカーンとしておりました。
割れんばかりの拍手の中予定通り名講談が終了しました。
第3部は春を身近に感じるこの季節のふさわしい歌を歌い、恒例のエール交歓、若き血で例会をお開きにいたしました。

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【E】 第83回Oh!Enkaの会を開催しました。

1.日時  平成27年12月23日(水) 14:15ー16;00
2.いずみホール(Bホール)
3.スケジュール
・  第1部 カレッジソング (塾歌、旧塾歌(CD)、踊る太陽、慶應讃歌)
・  第2部)ミニコンサート  アリババと15人の盗賊
・  第3部 みんなで歌おう (諸人こぞりて、ふじの山、喜びの歌、お正月)

今回のゲストは約30年の歴史を持つ、セミプロのアカペラコーラスグループ「アリババと15人の盗賊」です。日本テレビの元ディレクターで冗談音楽家の宮島将郎氏(塾員、S37商)を隊長とし、隊員は慶應ワグネルOBを中心に早稲田グリー、国立大学OBに加えオーストラリア出身の宇宙物理学者もいます。曲目はポピュラーソングで宮島隊長の編曲あり、創作あり、替え唄あり、それもユーモアに富んだものです。全員がソロで歌い、それをバックコーラスで支えるのがアリババのスタイルです。ソロとハーモニーの美しさ、そして宮島隊長の人間味あふれる、観客を飽きさせないトークの面白さに感動しました。
早稲田大学出身メンバーがやってきたときのことを歌った「都の西北から来た男」と言う歌が有りました。慶應と早稲田のカレッジソングを混ぜた曲で、最初は早稲田の歌に固執していたソリストが、しまいには慶應の歌を高らかに歌うという展開です。爆笑の中に慶應と早稲田の友情を感じた次第です。アンコール曲はオッフェンバック作曲「天国と地獄」の替え唄です。男の浮気心をコミカルに描いており、笑いの中にもペーソスがありました。
「歳はとっても心は錦、若けりゃいいってもんじゃない。積もり積もった人生の経験。昔のことなら知っている。今の世の中見透かせる。伊達に長生きしちゃいない」。
宮島隊長のラジオ番組「年寄りの逆襲」の前口上だそうです。平均年齢70歳。大半がビジネスの第一線で活躍し、高度成長とバブル景気、その後の不況を駆け抜けた世代です。その生き方と思いを歌っています。「年寄りの逆襲コーラス」から久々に元気をもらいました。
「アリババと15人の盗賊」は日本経済新聞(2011年12月27日)並びに三田評論(2012年5月号)でも紹介され、Oh!Enkaの会世話役代表塩井勝也さんが以前から企画を温めていましたが、世話役の一人で慶應ワグネルOB高橋伸一さんの紹介でゲストとしてお招きすることができました。今回は会場の関係から定員64名で締め切り、参加できない方もおられました。例年11月にサントリーホール(小ホール)で演奏会を開催しており、毎回満席だそうです。コーラスグループは沢山あれど、これだけユニークなグループはまずないでしょう。機会が有りましたら演奏会に出席されるとことをお奨めします。

 

 

【E】第81回Oh!Enkaの会「創立10周年記念例会」を開催しました。

1.日時   平成27年10月24日(土)10;00~14:30
2.会場   国分寺龍栄(中華料理レストラン)
3.出席者
・例会72名(国分寺三田会49、近隣三田会3、国分寺稲門会11、近隣稲門会2、 ゲスト7)
・ランチョン・コンサート 78名(国分寺三田会52、近隣三田会2、国分寺稲門会13、近隣稲門会2、
ゲスト9)
*出席者には御家族の出席含む。
4.スケジュール
10:00~12:00 例会

(1)第1部 カレッジソング(塾歌、三色旗の下に、オール慶應の歌、慶應讃歌、丘の上)。
(2)第2部 ミニ講演会 慶應義塾応援歌ものがたり  慶應義塾大学名誉教授 池井優先生
(3)第3部 みんなで歌おう(四季の歌メドレー、紺碧の空、若き血、エール交歓)

12:00~14;30 ランチョン・コンサート

(1)ジョイントコンサート
小島常弘氏(テノール)、米田嗣幸氏(バリトン)、西澤ことはさん(ピアノ)
①乾杯の歌(ヴェルディ)、②闘牛士の歌(ビゼー)、③オー・ソレ・ミオ、
④聖なる神殿の奥深く(ビゼー)
(2)ケーナ&オカリナとピアノ
神代美佐子さん(ケーナ&オカリナ)、山田玲子さん(ピアノ)
・オカリナ:①旅愁、②里の秋、③天空のオリオン
・ケーナ :①ヤスミナチャ、②コンドルは飛んでいく
(3)ヴァイオリンとピアノの共演  佐藤祥子さん(ヴァイオリン)、山田玲子さん(ピアノ)
①ユーモレスク(ドボルザーク)、②ロマンス(ベートーベン)、③瞑想曲(タイス)、
④チャルダッシュ(モンティ)、⑤望郷のバラード(ボルムベスク)

◆例会
Oh ! Enka の会は、平成17年9月25日(日)に第1回目の例会を開き、13名の出席者により発足しました。
以来、回を重ねるごとに出席者が増え、大勢の方々からご支援とご声援をいただき、今般、創立10周年を迎えました。
当日は10周年を祝うかのような秋晴れとなり、御家族、近隣三田会、国分寺稲門会、近隣稲門会にもご参加いただき、盛大に開催することができました。会場となった「龍栄」は食事だけでなくコンサートや講演会も開けるように設計され、スタインウェイの美しいピアノが有り、ボーリング場のレーンの板が再利用され、音響効果が大変良いところです。
カレッジソング斉唱は應援指導部OB五十嵐長武氏(S63法)に指揮を執っていただき、見事な「振り」に魅了されました。池井先生からは応援歌(若き血、紺碧の空、丘の上、我ぞ覇者、慶應讃歌)誕生ものがたりをユーモアを交えてお話しいただきました。応援歌には“歴史”と“ものがたり”があり、応援歌を歌える幸せを感じた次第です。例会の最後は五十嵐長武氏の指揮で、「紺碧の空」並びに「若き血」を斉唱、「エールの交歓」です。全員が肩を組み、会場が一体となって盛り上がりました。

◆ランチョン・コンサート
午後は美味しい中華料理と多少のアルコールも用意して楽しい雰囲気でコンサートを開催しました。
小島常弘氏(S41商)、米田嗣幸氏(S41経)のお二人は慶應義塾ワグネル・ソサィエティーOBです。とても古希を過ぎているとは思えないほどの若々しく、張りのある声で、“ブラボー”の一言です。歌劇、イタリア民謡を原語でしかも暗譜で歌うのは見事です。歌は“健康”と“若さ”を保つ秘訣であることを実感しました。
神代美佐子さんはケーナ&オカリナの演奏です。日本の尺八に似たアンデス民族楽器ケーナの心にしみる音色、オカリナの陶器ならではの奥深く柔らかい音色にすっかり魅了されました。最後に演奏された“コンドルは飛んでいく”はやはりケーナならではの曲だと思います。
佐藤祥子と山田玲子さんによるヴァイオリンとピアノの共演はリクエストが多く、Oh ! Enka の会 としては3度目の共演です。アンコールでは事前に金城弘明氏(S35経)からリクエストがあった“望郷のバラード”を佐藤さんがわざわざ楽譜を探して弾いてくださいました。“望郷のバラード”はルーマニア独立運動に参加して投獄されたボルムベスクが獄中で故郷に想いを馳せながら書き上げた作品だそうです。あまりにも哀切感が濃厚なメロディーです。
締めの挨拶は天野肇先輩(S26経)です。慶早戦の今昔についてユーモアを交えながら分かり易く語ってくださいました。流石です。最後は集合写真。78名ともなるとどう並んだら良いか試行錯誤しながらやっと並んで撮った次第です。楽しい想い出になれば幸いです。

<慶應義塾応援歌ものがたり講演要旨>
(1)「若き血」の誕生(昭和2年) ①慶早戦が復活した大正14年10月、慶應が惨敗。予科生の要望―「都の西北」に対抗できる歌を。②当時アメリカから帰国したばかりの新進気鋭の音楽家堀内敬三に作詞・作曲を依頼。2拍子、1番のみで何回も歌えるように。大正デモクラシーの影響から“若き血に燃ゆるもの”③普通部3年増永丈夫(藤山一郎の本名)の歌唱指導。④慶早戦(昭和2年11月)で歌った。そして勝った(6-0、3-0)。
(2)「若き血」に対抗する応援歌「紺碧の空」(昭和6年)①若き血に対抗する5曲(山田耕作、近衛秀麿、中山晋平、草川信)②6曲目が高等師範部3年住治男作詩「紺碧の空」。作曲は誰に依頼するか。当時無名の古関裕而に依頼。
③元気のでる名曲をバックに伊達正男の3連投で慶應に勝利(昭和6年)。④新進作曲家古関裕而の出世作となった。
(3)カレッジソング「丘の上」(昭和3年)①予科会の記念事業としてのカレッジソング。②作詞は仏文科卒の新進の詩人青柳瑞穂に依頼。作曲はフランス音楽に詳しい気鋭の作曲家菅原明朗。③ゆるやかなテンポが勝利の美酒をかみしめるに相応しいメロディーであることから、慶早戦に勝った時だけ歌う歌として定着。
(4)古関裕而に慶應の応援歌の作曲を依頼しよう「我ぞ覇者」(昭和21年)①慶應は早稲田に連敗。六大学野球復活の昭和21年、慶應応援団員が古関家を訪問し、応援歌の作曲を頼んだ。②律義な古関は早稲田の了解を得て承諾。
③作詞は文学部卒の作詞家藤浦洸。曲ができてから作詞。4番は慶早戦バージョン。④応援歌づくりの名人古関裕而。 同一人物が慶應、早稲田双方の応援歌を作ったのは珍しい。
(5)名曲「慶應讃歌」(昭和22年)①アメリカ帰りの木琴奏者平岡養一 ―慶應義塾創立90周年に捧げる。
②1番:敗戦日本の再建を若き塾生に託す。2番:慶早戦の勝利喜びを歌う。3番:学窓をでた塾員が母校を偲び、塾生であることを終生誇れる。③曲はしみじみと歌えるように。
(6)応援歌を歌える塾生と塾員は幸せだ。
Oh ! Enka の会がここまでやってこれたのも世話役代表塩井さんのご尽力のおかげです。また森川先生には平成19年 1月からピアノ伴奏だけでなく、シニアでも歌えるような歌唱指導をしていただいています。当日はサプライズとして塩井さん+世話役有志3人でカルテットを結成、塩井さん、森川さんへの感謝の気持ちを込めて歌いました。歌うことは健康の源です。今後とも塩井さん、森川先生を中心に世話役一同楽しい会になるように盛り上げていきたいと思います。皆様のご支援、ご声援を引き続きよろしくお願いします。

世話役代表:塩井勝也(S41法) 世話役:村山博之(S37商)、金田一(42工)、高橋伸一(S45法)、
久保田宏(S46工)、芳賀崇(S47経)、平林正明(S47経)、山田健(S47経)、池田敏夫(S47商)