群馬太田市への歴史散歩
金山城、大光院(呑龍さま)、曹源寺さざえ堂、縁切寺満徳寺遺跡公園へ!
6月4日(水)、歴史をひもとく会第111回例会「群馬県太田市への歴史散歩」として毎年恒例のバスハイクを実施しました。昨年の三島地区散歩は、残念ながら雨にたたられましたが、今年は一転、好天に恵まれ昼過ぎからは日差しに暑さを感じる中での散歩となりました。今回の目的地は、旧石器時代、縄文時代からの遺跡があり、その後新田氏そして徳川氏発祥の地となった群馬県太田市。
36名が参加し、7:30に国分寺駅南口を出発、中央道、圏央道、関越道、北関東道を経由して、まず戦国時代の関東には珍しい石垣の城で新田氏の一族岩松氏築造の山城、金山城跡へ。金山城は上杉氏、武田氏などに何度も攻められながら一度も落城しなかった不落の城。ガイダンス施設で金山城の紹介VTR、展示を見た後、バスで展望駐車場へ、そこから本丸跡(新田神社)への城跡散策。石畳と階段の道を登り、いくつかの堀切、虎口跡、月の池、日の池などを見て、途中何ヶ所かからの素晴らしい眺望も楽しみながら思ったより早く本丸跡に到着。帰りも足もとに細心の注意を払いながらゆっくり下りました。
展望駐車場からバス約10分で「子育て呑龍」で知られる「義重山新田寺大光院」へ。徳川家康により、家康が先祖と仰ぐ八幡太郎源義家の孫新田義重を追善するために創建された浄土宗の寺院。吉祥門は市指定重要文化財、現在の瓦にも徳川の「丸に三つ葉葵」の紋が入っています。増上寺から来た初代住職呑龍上人が、寺領を割いて貧民の子を弟子の名目で養育したことから、その徳を慕って「子育て呑龍」「呑龍さま」と呼ばれています。
バスで「新田乃庄寒山亭」へ。「おきりこみ」と「もっそ飯」の群馬名物の昼食を摂り、日本最大のさざえ堂「曹源寺栄螺堂」へ。新田氏の祖新田義重が京都から迎えた養姫祥寿姫の菩提を弔うために開基したという曹洞宗の寺院。堂内に安置してある全国の観音札所百ヶ寺の観音像を栄螺の殻のように右回りの一方通行で巡拝、素晴らしい観音像群でした。
最後は江戸時代に鎌倉東慶寺と並んで女性を救済する特権を認められていた、鎌倉時代に徳川氏の新田義季を開基、その娘浄念比丘尼を開山として創建された徳川満徳寺跡へ。明治初期に廃寺となり、現在満徳寺遺跡公園として本堂、門、庭園が復元されています。同敷地内に開設されている資料館で市原悦子さんナレーションの「縁切寺の仕組み」「満徳寺の歴史」のVTRを鑑賞、縁切りの仕方については初めて知ったという会員も多かったようです。館内の徳川幕府関連の展示に触れ、庭園を散策して、みなさん、満足気な顔で帰路につきました。
天候にも恵まれ、予定した行程を極めて順調にこなし、18:15無事国分寺駅南口に帰着しました。