【Y】The Young Salonの会第22回ご報告

【テーマ:これからの世界情勢と新現役世代】

今回のヤングサロンの会は、2016年11月29日(火)新現役ネット主催の『新現役フォーラムテーマ:<これからの世界情勢と新現役世代>』に参加する形で実施しました。開催時間が夜間で会場が千代田区の星陵会館とやや遠方でしたが、9名の皆様に参加頂きました。司会はフジテレビアナウンサーの佐々木恭子氏、講師は外交評論家の岡本行夫氏並びに三菱商事元会長の小島順彦氏が担当されました。講演の概要を下記の通りご報告します。

  1. 岡本行夫氏講演
    日本を取り巻く国際情勢と日本の安全保障について講演を頂いた。米国の国立公園イエローストーン・グランドティートンの広大な自然の姿が映し出され、1998年の火事で森林の3分の1が消失したとの紹介があった。米国では落雷等自然発火による山火事等には消火対応せず、自然消火後の回復を待つ由で、結果半年近く燃え続けたが、20年後には以前にも増して豊かな森林が復活したとの事である。宇宙計画ではチャレンジャー号の爆発事故にめげず、またアポロ13号の本船事故で宇宙飛行士が月面探査用の補助艇に緊急避難する危機を迎えた際も、最後まであらゆる可能性を追求し、遂にこの計画を成功に導いた。事故・失敗にひるまず、その後も更なる宇宙計画達成に邁進する米国人の姿に改めてその逞しさに感心すると語っておられた。続いてICBMの発射施設が映像で紹介され、発射指令室出口には大きなポスターに『今日だけは発射ボタンを押させないでくれ』と掲げられているとの事であった。攻撃をすれば必ず相手から報復されるとする認識、今日・自分に引き金を引かせないでくれという緊張感、ここに抑止の本質があると説いておられた。日本の安全保障についても、日本を攻撃すれば自らが滅びるというPerception(認識)そのものが抑止なのだと強調されていた。
  2. 小島順彦氏講演
    <トビタテ!留学JAPAN>の紹介があった。私達の孫世代がグローバル人材に育つ為には3つの「C」が必要である。
    ①Curiosity:世の変化に常に関心を持つ
    ②Challenge:その変化に果敢に挑戦する
    ③Communication*:挑戦に際しては他者を巻き込んで行く。
    *縦(世代)と横(組織・企業・国境)を越えてのコミュニケーション
    現在米国への国際留学生数は約97万人、その内中国からが1位で30万人、日本は6番目の2万人であると言う。1998年には日本からの留学生は5万人で1位であったが、現状は数も激減し、且つ質も低下している様である。原因として(1)親の過保護や(2)留学すると良い大学、良い会社に入れないのではないかという不安が考えられる。留学には相当費用がかかる事も確かである。中国や韓国で留学費用の半分以上を国が補助している事も両国の留学生数が多い要因であろう。この対策の為、現在多数の企業・団体から寄付を募り留学生を増やすべく取り組んでいる。この支援により現在、約1,000人の留学が実現しており、更に2020年までにはこの数を2,000人に増加させたい。今回のフォーラムに参加して頂いた皆様のお孫さんの中に多くの留学生対象がおられるかと思うが、皆様方、社会人の教育が大切であると思っている。可愛い孫には旅をさせ、グローバル人材育成の為、是非ご協力をお願いしたい。

dscf5539