2026年3月28日(土)多摩図書館2階セミナー室にて30名参加の下、第55回The Young Salonを開催しました。武蔵野の公園パートナーズ副統括所長の蜂須賀公之(はちすかまさゆき)氏と武蔵国分寺公園パークレンジャーの山崎崇広(やまざきたかひろ)氏を講師にお迎えし、上記演題をテーマにお話しいただき、その後都立武蔵国分寺公園「野鳥の森」現地での説明と体験も行ないました。講演・公園見学の概要は以下の通りです。
1.武蔵野の公園パートナーズについて
様々な分野の専門技術を持つ4つの団体、西武鉄道(株)、NPO法人NPO birth、ミズノスポーツサービス(株)、一般社団法人防災教育普及協会多摩地区で構成され、多摩地区の7つの都立公園、武蔵国分寺公園、武蔵野公園、野川公園、玉川上水緑道、等を管理している。
主な業務としては
・公園の手入れ、自然保護を通じて地域全体を元気にする
・自治体と共同で防災に寄与する
・環境に関する学校教育に寄与する
・各種イベントを企画・実行して地域住民を元気にする
・ボランティア活動をコーディネートする
*国分寺三田会の新しい活動「ボランティア」が月に一度、公園の自然保護活動でお世話になっている
2. 国分寺崖線と生物多様性
国分寺崖線周辺には自然の雑木林、湧水、等が残っており、そこに自生する植物、動物は貴重なものとして保護する事を通じて生物多様性を知り、守っていく事が重要である。
1)国分寺崖線の様々な環境の中で生態系が危うくなる生物の保護、外来生物や植物の繁殖力により、従来種が危機に陥る事を防ぐ
2)それらの外来種を計画と結果を考えて駆除する
3)遺伝子の多様性があるからこそ生き残っていける事を助ける。変わり者とも言える種も他の生物が生きていくためには必要である
生物多様性が重要なのは水、野菜、光合成によるCO2削減、等人間が自然から得たものを守る事を意味する。
3.武蔵国分寺公園「野鳥の森」の保全管理
武蔵国分寺公園では3か所の保全管理を行っている。
・ばったランド:市役所に隣接し、ばった等の昆虫が生息する
・武蔵の池:人口の池だが貴重な動物が生息する
・野鳥の森:公園の南に位置し、崖線を含む地域
本日は「野鳥の森」にスポットを当てて保全活動を紹介する。
1)笹刈り:シーズンに分けて繁殖しすぎないよう刈り取る
2)エコスタックの管理:数か所に折れたり落ちたりした木の枝を集積し、数年後に各種昆虫が住み着くスタックを作り、管理する
3)外来種の除去:繁殖力が強く、在来の植物の生育を阻害する外来種を除去する
「野鳥の森」が抱える問題点:
森の木が育ち、葉が開くと太陽光を遮り、地面に日光が届かなくなり、影となり、森全体が暗くなってしまうという問題に直面している。高い木が増え、鳥のえさとなる実を付ける低い木が無くなっていき鳥の種類も少なくなる。また、植物の種類も減って、それを食べる鳥の種類も減る結果となる。そこで、現在実を付ける低木を暗い地域から明るい場所に移植する作業を進めている。将来的には大きくなりすぎた木の除去も進めていく事を考えている。
4. 現地見学、都立武蔵国分寺公園
実際に「野鳥の森」に出て上記3.で受けた説明の現地見学を行った。最近移植したばかりの低木が早くも芽を出し、一部には花を咲かせている例を見学した(今年2月に国分寺三田会のボランティアも移植作業に携わった)。
国分寺崖線を上から見下ろす地点で湧水が出る仕組みと自然の役割について説明を受けた。国分寺崖線は太古に現在より北を流れていた多摩川に削られて出来た。多摩川が流れを変えたおかげで崖線が出来、様々な動植物が育まれ、湧水が野川という新たな流れを形成した事になる。
また、外来種の鳥の鳴き声を聞き分け、日本の文化とは異なる声であることも体験した。更に群生している外来種の植物の繁殖力も見学した。
参加者一同は正に「目から鱗」の体験をした講演とフィールドウオークであった。
- 講演会
- 武蔵国分寺公園「野鳥の森」での現地説明

