1.日時 令和元年11月30日(日)14;00~16:30
2.会場 本多公民館・ホール
3.出席者 会員(国分寺三田会、国分寺稲門会):53名、
・ 非会員(会員家族・同伴者):62名
・ 計115名
・ ヴァイオリン:佐藤 祥子
・ ピアノ伴奏 :山田 玲子
・ テノール :下村 雅人
・ ピアノ伴奏 :下村 敬子
・ (プロフィールは下記をご参照ください)
4.プログラム
・第1部 佐藤祥子さんのクラシック演奏(ピアノ伴奏 山田玲子さん)
・ ①ユーモレスク(ドヴォルザーク)
・ ②G線上のアリア(バッハ)
・ ③ロマンス ト長調(ベートーヴェン)
・ ④4つのロマンティックな小品(ドヴォルザーク)
・ ⑤ウィーン奇想曲(クライスラー)
・ ⑥ロンドンデリーの歌(クライスラー)
・ ⑦愛の喜び(クライスラー)
・ ⑧ホラ スタッカート(ディニーク)
・ ⑨序奏とタランテラ(サラサーテ)
・ アンコール
・ ・枯葉
・ ・ラヴェンダーの咲く庭で
・第2部 下村雅人さんのテノール独唱(ピアノ伴奏 下村敬子さん)
・ ①忘れな草 Non ti scordar di me(デ・クルティス)
・ ②牧場の夕暮れ(下村大和)
・ ③Stand Alone(久石譲)
・ ④誰も寝てはならぬ(プッチーニ)
・ ⑤泣かないお前 Tu, ca nun chiangne(デ・クルティス)
・ ⑥落葉松(小林秀雄)
・ アンコール
・ ・君に会えなくて寂しい Mi manncherai
・ ・電話(湯山昭)
今日はOh!Enkaの会恒例の年末コンサートでした。
塩井世話役代表の令和元年を振り返る挨拶の後コンサートが始まりました。
・第1部はヴァイオリニスト・佐藤祥子さんのクラシック演奏です。ヴァイオリンの名曲中の名曲を選りすぐっていただきました。会員の皆さんからのリクエストも入れていただきました。
ピアノ伴奏の山田玲子さんからそれぞれの曲の解説がありました。とても分かりやすい解説で勉強になりました。
「G線上のアリア」はヴァイオリンの第4弦(一番下)のみで弾かれますが、ふくよかな響きがたっぷりとあふれていました。
「4つのロマンティックな小品」は流麗・躍動・野性・哀愁とそれぞれ味わいのある民族色豊かな小品群です。
「ウィーン奇想曲」は山田さんの大のお気に入りの曲だそうです。世紀末の耽美的な世界を感じられる曲です。
「愛の喜び」、こんな時代もあったと、昔誰もが経験した(と思われる)喜びに満ちあふれたクライスラーの代表的な名曲です。
「ホラ・スタッカート」ではワンボウスタッカートという難しいテクニックを披露していただきました。村の大騒ぎが間近に聞こえるような楽しい曲です。
「序奏とタランテラ」はフラジオ奏法とか両手ピチカートなど超絶技巧を駆使した曲ですが、前半は滑らかな美しい旋律でした。
アンコールに応えて、山田さんのピアノソロで「枯葉」です。特に前半が大変に美しい編曲でとても「枯葉」とは思えない全く違った印象でした。ヴァイオリンのアンコールは「ラヴェンダーの咲く庭で」、いかにも映画音楽らしい情景描写が見事な曲でした。
・第2部は下村雅人さんのテノール独唱です。
こちらもテノールならではの聴き応えのある名曲を並べていただきました。
下村さんと伴奏する奥様との息はもちろんぴったりですが、絶妙な掛け合いトークもとても楽しく、会場をアットホームな雰囲気で満たしてくれました。
昭和・平成・令和と変わってきた時代を、身近な黒電話や洗濯機の題材で懐かしみました。会場の世代に合わせていただいたのでしょうか。とても盛り上がりました。
演奏では、冒頭ピアノ前奏に続き、会場後方から十八番のカンツォーネを歌いながら登場するという演出で一気にお客様を引きつけました。
続いて「牧場の夕暮れ」、九州の隠れた大作曲家(?)下村大和の日本歌曲です。実は下村さんのお父上でした。ほのぼのとして心安まる何か昔を懐かしめる名曲です。
次は「Stand Alone」、NHKドラマ“坂の上の雲”の主題歌で、青雲の志を力強く歌っていただきました。
「誰も寝てはならぬ」はオペラ“トゥーランドット”で最も有名なアリア。最後の“ヴィンチェロ、ヴィンチェロ”でよく知られています。とても○歳とは思えない若々しくブリリアントな熱唱でした。
続いて再びカンツォーネ「泣かないお前」、泣かないお前に泣かされる哀れな男の歌のようですが、陽気なイタリア人が歌い飛ばすととても嘆き節には聞こえません。
ここで一息、下村さんのご指導で「漕げよマイケル」を題材に会場の皆さんにも“ハレルヤ”の声を出してもらいました。中味はアンケート調査のようなもじりでした。
最後に「落葉松」、野上彰作詞小林秀雄作曲の名曲。下村さんの解説によると一般的には恋の歌とされているようですが、戦時中の焼夷弾を連想しているとの説もあるそうです。そのつもりで聴くと、なるほど、鎮魂歌のようにも聞こえました。
アンコールはピアニカを取り出し、イタリア人になりきってのカンツォーネと、これはご自身も歌うのは珍しいとおっしゃっていた湯山昭の「電話」というコミカルな日本歌曲でした。
今日のお天気のように爽やかで楽しい1部2部でした。
最後に下村さんの指揮で「故郷」を全員合唱で歌いお開きとなりました。
【佐藤祥子さんプロフィール】
4歳よりヴァイオリンを始める。大学では英語を専攻するが、オーケストラ部の活動の中で音楽の楽しみに目覚める。留学先のアメリカのグリンネルカレッジにて音楽副専攻。子育てが一段落したところ、受けた高槻音楽コンクールで入選。
現在、室内楽やオーケストラ(光が丘管弦楽団)で活動する一方、合唱も始める。
市原利彦、ケネス=ゴールドスミス、小川有紀子の各氏に師事。
【山田玲子さんプロフィール】
東京芸術大学作曲科卒業。東京成徳大学幼児教育科音楽講師勤務。子育ての為10年間で退職する。家族4人と音楽仲間が出演するファミリーコンサートを毎年主催している。来年6月14日に29回コンサートをこもれびホールで予定している。
又、唱歌や昔の流行歌を歌う会「歌の泉」を主催。
合唱歴40年。現在はア・カペラコーラス「LOCUS」に所属。ポルケタンゴのメンバー。趣味は水泳と家庭農園。
【下村雅人さんプロフィール】
国立音楽大学声楽科卒業。イタリア声楽コンコルソ入賞、飯塚新人音楽コンクール優秀賞、2009年6月に佐賀県音楽大賞受賞、モーツァルトの「魔笛」武士役でオペラ界にデビュー。以後、プッチーニの「ジャンニスキッキ」リヌッチョ、「ボエーム」ロドルフォ、またヴェルディ「椿姫」アルフレード、モーツァルト「魔笛」王子タミーノ等に出演、その後も数々のオペラに出演する。又、岩城宏之率いるオーケストラアンサンブル金沢とヘンデル「メサイア」で共演。そしてベートーヴェン「第九」をはじめ、モーツァルト作曲「レクイエム」、サンサーンス作曲「クリスマスオラトリオ」等、宗教曲のテノールソリストとしても幅広く活躍する。現在、新しいスタイルのオペラやコンサートの構成・演出・出演と幅広く活動する。2011年東日本大震災において、震災後逸早く音楽家へ発信し、「小平チャリティーコンサート」発起人となり毎年息の長い支援を続けている。義援金は日本赤十字社を通して被災地・毎日希望奨学金制度・岩手の学び希望基金・福島の子供たちを八ヶ岳へ招く「小平の会」へ寄付を送る。二期会会員。
【下村敬子さんプロフィール】
国立音楽大学教育音楽学科卒業。マリンバの伴奏者として芸術鑑賞教室やコンサートに多数出演。現在、下村敬子ピアノ教室を主宰。 “音楽のある生活”をテーマに地域に根差した音楽活動を展開、教室には幼児から高齢者の方まで幅広い年齢層の生徒さんが通う。連弾や歌遊びのレパートリーも広く、ユーモアに富んだ指導に定評がある。一方で声楽や合唱団の伴奏者として数多くの演奏会に出演。東日本大震災直後よりチャリティーコンサートを主催し、被災地支援を続けている。夫婦のコンサート“二人のつむぎ歌”を各地で開催。伴奏法を水谷真理子氏に師事。
世話役代表:塩井勝也(S41法)
世話役:斎藤信雄(S38政)、金田 一(S42工)、高橋伸一(S45法)、久保田宏(S46工)、芳賀 崇(S47経)、平林正明(S47経)、山田 健(S47経)、池田敏夫(S47商)、井上 徹(S49政)
♪次回以降の予定
・12月15日(日) 午前10時~12時、本多公民館視聴覚室:都倉武之准教授講演会 「皇太子の先生になった人―小泉信三」