【Y】ヤングサロンの会で拓殖大学の公開シンポジウムに参加しました

【テーマ:BRICsは輝きを取り戻せるか】

12月3日(土)、拓殖大学国際フォーラム第2回公開シンポジウム『テーマ:BRICsは輝きを取り戻せるか~拍・露・印・中、その現状と展望』が開催され、ヤングサロンの会より7名の皆様に参加頂きました。開催地は国分寺から少し離れた拓殖大学文京キャンパス(文京区茗荷谷)、東京メトロ・丸の内線の茗荷谷駅から歩いて4~5分の距離です。

シンポジウムは前段でBRICs各国を専門とする4名の教授陣から、夫々の国の特性・現状・問題点等が紹介された後、後段に渡辺利夫学事顧問(前拓大総長)の司会でパネルディスカッションに入りました。BRICs諸国の将来を占う上でどの様な要因(下記)が鍵となるのか、どの様な成長が期待出来るのか、様々な視点から活発な意見が交わされました。久しぶりに高度に専門的な経済シンポジウムをわくわくしながら聴取した一日でした。

  1. 「経済の発展経路理論」
    英国の産業革命から始まった先進国の技術・資本が次々と後発国に伝播されBRICS諸国はその利益を享受し今後発展が期待されるとする理論。
  2. 「経済のパターン(サイズ)論」
    人口が少ない程、対外経済の接触の度合い(GDPに占める輸出入・直接投資の割合)が高くなるという理論。この理論に従えば大国であるBRICS諸国は接触度が低くなる筈であるが、現状で中国が高い位置にあるのは何故か。
  3. 「技術革新論」
    「技術革新」により生み出された技術はその後標準化され、後発の事業者が技術を使用し、商品が製造・販売されるが、利益の大部分は長期に亘り当初技術開発者に帰属し、後の製造業者の手元には余り残らないとする理論。この理論ではBRICs諸国は多くを期待出来ない。
  4. 「人口ボーナス論(中進国の罠論)」
    労働人口(15歳~65歳未満)の増加率が65歳以上の労働者の増加率を上回る時期は人口ボーナス期と考えられ、成長率が高まるので、後発国の発展に有利と考えられるが、他方で人材、職場、金融インフラ等の整いがなければボーナスが使えないとする理論。
  5. その他、そもそもBRICS諸国を一つの対象と考える事自体が適切かとする議論等。