[Y]ヤングサロンの第18回講演会「宇宙」を開催

【テーマ:宇宙の話(1)】

 先進の宇宙研究を題材に12月5日、第18回The Young Salon講演会を開催しました。講師は東京大学理学部卒の理学博士、現在JAXA(宇宙航空研究開発機構)名誉教授の平林久先生に御願いしました。
講演会では、巨大な電波望遠鏡、星々が誕生し爆発しガスに戻っていく姿、光と電波を一体化した銀河映像等、宇宙の姿が解説され、出席者の皆様は壮大な宇宙への理解を深め、大いなる興味を掻きたてられたのではないかと思います。加えて今回平林先生手書きの心和む絵が投影され、ユーモラスさを加えた科学的説明はまた一味違った印象深いものとなりました。
講演で紹介された電波天文衛星「はるか」プロジェクトでは、平林先生が科学主任を務められ、世界の科学者達との緊密な連携の下、衛星と地球上アンテナとを結ぶ事により、実に地球直径の3倍もの巨大な電波の瞳を作り、宇宙の深淵を観測した偉業を達成しておられます。
カシオペア座A超新星の爆発が宇宙で10光年の広がりを持つ映像や、楕円銀河ブラックホールから噴出するジェットが何と100万光年のかなたにまで広がる映像が紹介され、また原子核の密集体とも言われる中性子星が1.3秒という超スピードで回転している事を教えて頂きました。どれも人類の壮大なオペラ・ロマンであると思います。
最近は日本人が宇宙・素粒子の分野で立て続けにノーベル賞を受賞しており、改めてわが国の研究レベルの高さに感心させられております。将来、時間はかかるでしょうが、ダークマターやダークエネルギーの謎についても少しずつ解明され、宇宙の不思議が解き明かされる時が来るのではないかと期待してやみません。
講演会には37名の多くの皆様に参加頂き、引き続く懇親会でも16名の皆様に出席頂き、大変な盛会であった事をご報告致します。

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